オリエンタルホテル

の旅で一番の目的は、オリエンタルホテルに泊まることだった。ホテルベストランキングでは必ず登場するホテル。その実力、どんなものなのか?
幸いにこのホテルを勧めてくれた人が絶賛していたので、多分外れる事は無いだろう。星の数は一杯付いていても、必ずしも良いとは限らないホテルのサービス。
まぁ、そのホテルに何を求めるかで受け止め方は違うけど。
とにかく、良い機会なのでOL旅の王道である優雅にエステやショッピングとしゃれ込んでみましょうか、そんなノリで計画してみた。

ただ・・・微妙に“いつもの私”が顔を覗かせたけど、ね。

タイのバンコク国際空港に着いたのはもう夜中。そこで、女性の現地ガイドさんと落ち合いホテルの迎えの車に案内される。今回のツアーは送迎と朝食、ホテルランチが1回付いたパックなのだが。運転手さんがかしこまって待っていたのは。

―――ベンツである。

いきなり、姫な気分。素直に喜ぶ、小市民な私。ガイドさんと乗り込むと運転手さんから“オシボリ”サービス。嬉しいが、タオルをどうしたら良いか微妙に困る。取り合えず、手に持っておく。

ホテルに移動する間、ガイドさんから今後の日程やオプショナルツアーの説明を受けた。

話を聞きつつも、窓の外からそれとなく外を見ていたが、欧州の高級ホテルの立地とは明らかに異なる。はっきり言って、華やかな感じはしない。夜だからかもしれないが、どちらかというとごちゃごちゃした感じ。
これじゃ、フラフラ歩けないな、とオプショナルツアーを活用する事に。
やがて、『オリエンタルホテル』に到着。
思ったより、小さい。周辺も、怪しげな人達がたむろしているし。

しかし。一歩中に入ると、そこは。
『オリエンタルホテル』だった。

ロビーにはテレビや雑誌で見たランプのようなモノ(チークのベルって代物らしい)がいくつも天井から吊るされ、それほど広くは無いし煌びやかでも無いのに足を止めてしまう。感心して眺めていると、ソファで待つように促される。

ガイドさんがチェックインの手続きをしてくれてる間座っていると、有名な“タイの微笑”を浮かべたホテルのスタッフから、フレッシュジュースのウエルカムドリンクをサービスされる。オレンジジュースだったけど、美味しかった。そして、飲み終わるとすぐに片付けてくれるのも嬉しい。

しかし、チェックインを終わって戻ってきたガイドさん、私が貰ってないのかと思ってまた取り寄せそうになっていた・・・引き止めたけど。あまりにそつが無さ過ぎて、ガイドさんの付け入る隙もないのであった。

部屋に通されると、またコレにも感動。広い部屋。綺麗にベッドメーキングされたダブルベッド。素敵なアメニティとバスルーム。ちょっとお茶目な、ガウン。
う〜ん、一人で泊まるのは勿体無い。
それに加え、無料のミネラルウォーター(コレにもお洒落なカバーがしてあった)とフルーツのサービス。
完璧である。

でも、この感動は初日だけでは無かった。

まず、ベッドメーキング。
三連泊したけど、メーキングのスタイルが二種類あって一日置きにカバーのデザインとクッションの形が変わっていた。もちろん、皺一つ無く整えられて。
ミネラルウォーターも毎日ちゃんとカバーをつけて補充。
そして、フルーツサービス。
実は、初日に部屋にあったのを見た時に「しょぼい、な」と思った私。
小さなテーブルに載ってたのは結構な量の枝つき『竜眼』。嫌いではないが、あまりにも地味。横に添えてあるカードは、竜眼のイラストが付いていてそれなりのセンスはあるのだけど。もっと南国っぽい物を求めてたので、少し肩透かしを食った気分。
が、翌日部屋の戻ると別のフルーツが綺麗に盛り付けられていたのだ、同じくイラストカードと共に。
『ランプータン』の山盛りである。コレには大喜び。前言撤回、ゴメンナサイ。しょぼくないです。なにせ、マンゴスチンの次に好きな南国フルーツである。もう、食べまくり。多分、ダブルの部屋なので二人分の、はず。でも、食べきった・・・・

最後の日は、モンキーバナナ&イラストカード。

フルーツ大好き人間としては、至福の滞在でした。でも、何日くらいまで違う種類が出てきたんだろう?

朝食はテラスで。ホテルは川のほとりに立ってるので毎日眺めながらのバイキング形式。特筆するほどでは無いが、雰囲気とサービス共に満足できた。対岸には、ホテルのスパとタイ料理の店が別にあり、両方行く事になっていたので見ながら内部を想像していた。なにせ、ソコに行くのはホテルの渡し舟(?)を使っていくのだから。目的を言えば、自分だけのために船を出してくれるのだ。なんとも、贅沢。

後日行ったスパもレストランも、『オリエンタルホテル』の名に恥じないものだった。
私は旅行や国内の宿泊プランで多くのホテルに滞在しているが、間違いなく推薦できるホテルの一つである。

最終日。ロービーでガイドさんを待っていると、予想外のオマケが。
このホテルは、十六時以降は“T−シャツ、短パン禁止”なのだが、欧米人は無視してる人が多い。しかし、そんな人達さえ後ろめたさを感じさせる、更に優雅さを増す光景が繰り広げられていた。
中国系セレブによるパーティが行われるらしく、煌びやかな人達が大勢集まってきたのだ。彼らを迎えるのは、室内音楽の生演奏。二階に続く階段までが、リボンと花で美しく飾られて、それに負けない華やかなドレスとエスコートの正装した男性。見とれました。こんなところで、ウェディングパーティするなんて、どんなお方なのか?

ホテルのドアを出る前に、名残を惜しんで後ろを振り返ると。
淡い照明に照らされたチークのベルが幻想的で美しかった。

そして、微笑みを浮かべるドアマンに送り出され旅の終わりを実感したのだった。

写真を少しだけ公開
渡し船から見たホテル 対岸の風景
ホテルロビー
チークのベル
日替わりフルーツ
ランプータン
オリエンタルスパ
階段を上がって左
スパ個室
アメニティが置いてある場所
オリエンタルスパ個室
右手にシャワールーム。奥がマッサージしてもらう場所
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